COLUMN

一橋大学名誉教授 米倉 誠一郎氏が語る「世界と共に歩むために必要なこと」

1.外国人採用

みなさんこんにちは。一橋大学名誉教授、法政大学大学院教授の米倉誠一郎です。もう2024年の運送業の大人手不足、さらには建設業、そしてもっと言えばですね、IT人材とかAI人材の労働力不足、本当に深刻になってます。これはもうどうしても世界の人たちと一緒に、日本企業が大きく成長していかなければいけないということを示しているんだと思います。

かつては向こうから来てくれれば、ちょっとお客さんで置いといたらいいとか、日本に来るから日本に合わせろでしたけれども、世界は今人材をめぐる大競争なんですね。だから別に日本がそんなに我々を理解してくれないならばフィリピンに行くし、インドネシアに行くし、台湾に行くし、韓国に行くし。そういう状況で世界は動いている。そうなったときに、やっぱり我々は自分たち自身も世界に対応する人材あるいは人間になっていかなければいけないし、そのためにはやっぱり深く相手のことを知る。

ところが分かってきたのは、深く相手のことを知るためには、自分のことを知らなければいけないんですね。僕なんかもそうですけども、僕にはやっぱりなんか癖があるんですよね、人に対する。でもそういうことを見抜いていって、自分でデータとして見て、自分にはこういう癖があるんだなとか、日本人はこう考えるけど外の人がこう考える。知ってると知らないでは大きな差が出ます。その点CQIはそれをいかにデータ化するか、見える化するか。21世紀の必ずわれわれが持っていなければならない必須アイテムになってきた気がします。

アフリカのことわざに「早く行きたいなら一人で行け、でも遠くまで行きたいならみんなで行け」という言葉があります。日本はこれまで一人でうまくやってきたかなとは思います。でもこれからさらにSDG‘sを含めてですね、2050年ぐらいまでに、大変化の中に日本が生き残っていくには世界中の仲間と一緒に歩んでいくことが重要なのではないでしょうか。

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