COLUMN

2020.08.03

外国籍人材を採用する企業が抱える「3つの不」③

採用

外国人採用をはじめようとしている企業はもちろん、すでに外国人採用の活動を活発に行っている企業でさえも、外国人を採用をするにあたっては様々な悩みや課題を感じられていることでしょう。

このコラムでは、そんな外国人材を採用する企業が抱える「3つの不」、「不安」「不足」「不明」のうち、今回は「不明」にフォーカスし、CQIを活用して外国籍人材の採用活動を成功させた企業の事例をご紹介します。

外国人を採用する企業が感じている「不明」なこととは

外国籍人材の採用活動においては、採用活動をする上で「不明」なことは非常に多くあります。

例えば、

✔︎ どんな採用方法があるのかが「不明」
✔︎ 外国籍人材を採用するにあたっての手続き方法が「不明」
✔︎ 採用基準をどのように設ければよいのかが「不明」
✔︎ どのようなスキルを持った人材がいるのかが「不明」
✔︎ 採用後にどういった教育をすればよいのかが「不明」

など、日本人の採用活動と異なる点も多いため、特に初めての外国人採用の場合は多くの疑問が湧いてくるでしょう。

中でも、採用するにあたっての採用方法や手続きなど調べれば解決することも多い一方で、採用ターゲットとなる人物の情報や採用基準の設け方がわからないというような悩みは、多くの人事担当者が持っているのではないでしょうか。

今回ご紹介するのは、外国籍人材の採用をはじめて数年になる食品製造会社(以下C社)の例ですが、CQIを取り入れて採用基準から見直したことによって定着率の向上に成功しました。

C社には、いったいどのような「不明」があったのでしょうか。

採用基準が「不明」、そこから生じた評価のズレ

C社は数年に渡って多くの外国籍人材を採用してきましたが、外国籍人材が入社し始めてからしばらくして、面接の時には非常に評価が高かったはずの人材の多くが実際の現場では活躍できていないということがわかってきました。

つまり、評価が高かったはずの人材がなかなか定着せず、離職してしまうというケースが多かったのです。

当初は、やはり外国籍人材は定着しづらいのかと半ば諦めにも近い空気が漂っていたそうですが、少しでも定着率の低下を食い止めようと入社後の外国籍人材の細かなフォローと現場マネージャーへのヒアリングを強化したところ、思いがけず人事と現場との大きなズレに気付くことになったと言います。

外国籍人材が離職してしまう要因を人事担当が各現場マネージャーに尋ねたところ、「コミュニケーションがうまくいかずトラブルになってしまった」「仕事への取り組み姿勢が入社当初から大きく変わってしまった」「指示した仕事ができてないことが多かった」など様々だったそうですが、時には「人事担当は、いったい何をみて採用しているんだ」というクレームさえ出てくる始末だったそうです。

この結果を受け、C社の人事担当は人事と現場との評価のズレをなくすことが大切だと感じたわけですが、このズレの要因はと言うと、面接や採用の合否を決定する担当者が自社が求める人物像や合否の基準を非常に曖昧にしか理解していなかったことにありました。

つまり、C社では採用基準自体が「不明」の状態だったのです。

CQIの組織分析の結果を元に採用基準を見直し、定着率が向上

これを機に自社の採用基準を明確にすることから始めましたが、ここで取り入れたのがCQIの組織分析です。

CQIは個別の性格特性や異文化適応能力を測ることができる外国人の適性検査ですが、多くの受検データを集めることで、自社にはどういった人材が多く、どういった人材が自社で活躍するかといった組織の傾向を診断することができます。

C社ではこの組織診断を取り入れて、自社で活躍している人材の傾向を割り出すことで採用基準の設定に生かそうと考えました。

既存の従業員35名にCQIを受検させたところ、CQIの組織診断によるとC社で活躍する人材は、

✔︎ 異文化アダプテーション力が高い
✔︎ 慎重かつ保守的
✔︎ 年齢は25歳以上が多い
✔︎ 「外交性」が高い人材が多い
✔︎ 日本企業で達成したい夢を持っている

という傾向が強いという診断結果が出たのです。

このように具体的な診断結果が出たことで、C社では自社に合う人物の具体的な言語化に成功。その結果、採用基準が明確化になったため、人事と現場との齟齬がなくなったと言います。

C社では、これを皮切りに外国人はすぐに辞めてしまうという現場のイメージを払拭できただけではなく、外国籍人材の活躍も目立ち始め、数ヶ月で離職率の低下につながったそうです。

このようなC社の例からもわかる通り、今後、多くの外国籍人材を採用していく上で重要なのは、その人材の個々のスキルや特性を見極めることに加えて、自社がどういった組織なのかを知り、自社に合う人物像を明確にして採用基準を決めていくことにあるのではないでしょうか。

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