COLUMN

外国籍人材を採用する企業が抱える「3つの不」①

1.外国人採用

外国人採用をはじめようとしている企業はもちろん、すでに外国人採用の活動を活発に行っている企業でさえも、外国人を採用をするにあたっては様々な悩みや課題を感じられていることでしょう。
このコラムでは、そんな外国人材を採用する企業が抱える「3つの不」、「不安」「不足」「不明」のうち、今回はCQIを活用して「不安」が解消できたという企業の事例をご紹介します。

外国人を採用する企業が抱える「不安」とは

外国籍人材の採用においては、まだ経験したことがない企業はもちろん、外国籍人材を経験したことがある企業でさえも様々な「不安」が付き纏います。

具体的には、いったいどのような「不安」があるのでしょうか。 

︎ 過去の外国籍人材で失敗した経験から、次は失敗したくないという「不安」
︎ 外国籍人材を採用する方法が分からないという「不安」
︎ 外国籍人材の面接の仕方が分からないという「不安」
︎ 組織に合う人材がどんな人材なのかが分からないという「不安」
︎ 採用した人材が配属先に馴染んでくれるかという「不安」
︎ 採用した人材が早期離職をしてしまわないかという「不安」

など様々です。

今回は、CQIを実際に利用して外国人採用の「不安」を解決したという大手メーカー(以下A社)の事例をご紹介します。

面接のスタイルが本当にこれでいいのか?という「不安」

日本人の採用であれば、書類を見て面接で言葉を交わすことで相手の人格や仕事に対する姿勢などを感覚的に感じ取り、自社や配属先に馴染むかどうかをある程度判断することができますが、外国籍人材の場合、日本人の採用と同じようにはいきません。

A社の採用担当者はこのように話します。

「日本人の面接で「学生時代は文化祭実行委員長を務め、新卒で大手広告会社に入社し、年間MVPを獲得した。」という経歴を聞けば、その人の仕事に対する姿勢や人物像をある程度想像することはできますが、外国人の面接で学生時代の経験や会社での経歴を聞いても、日本人と同じようにイメージすることは難しいです。学校生活も日本とは違うでしょうし、企業のあり方もおそらく違う。だからどうしても背景が想像しづらいんですよね。」

このように国によって文化や慣習が異なることで、例え同じ質問に対しての答えであっても、国が違うということだけで履歴書や面接だけではその人の考えや背景を読み取れなくなるのです。

しかし、それが日本人の採用活動の時のように、性格特性や傾向、仕事への向き合い方などが読み取れるとしたらどうでしょうか。

A社では、外国籍人材の採用をより積極的に進めるためCQI(外国人適性検査)を導入しましたが、CQIのように可視化された人材の情報は、採用活動において非常に有効的だったと言います。

「CQIを導入するまでは面接官の感覚的な判断で採用の可否を決定することが多かったのですが、それ以外に判断する方法が分からなかったというのが正直なところです。これから外国人の採用を継続するにあたって面接のスタイルは果たしてこれでいいのかという不安も大きく、CQIを導入することにしました。」

人材のソフトスキルを可視化するCQI

上述の例のように、面接での質問の回答から汲み取れる情報は、日本人と大きく違います。日本人の面接の場合は、質問の回答から言語の意味以外にも話し方や言葉のチョイス、表現方法など複合的な情報を元に相手の人柄や考え方を自然と読み取り、その人のことを判断することが多いのですが、外国人の場合はそういったことが非常に困難です。

人材を採用する際には、スキルや経験値などのハードスキルはもちろんですが、それに加えていわゆる「人となり」、つまりその人の仕事に対しての考え方や性格特性などのソフトスキルも重要な指標になるでしょう。

日本人を採用する際には特に、そう言ったソフトスキルこそ重要な指標だと捉える企業は決して少なくありませんが、外国籍人材となった途端に日本人と同様の情報を面接で知ることができないために、「不安」を抱いたまま採用活動を継続したり、足踏みしてしまったりすることが多いのではないでしょうか。

CQIレポートでは、面接では知り得ない外国籍人材の特性を定量的なデータで読み解くことができます。

例えば、異国の文化、特に日本特有の文化の中で適応していく力をもっているか、または自社の文化に合う人材かどうか、これまでの人生で培われてきた性格特性や考え方など、本来人材を採用する際に知っておきたいソフトスキルが可視化されています。

CQIレポートで可視化できる項目

1.文化特性
2.行動特性
3.性格特性
4.異文化への敬意
5.日本・日系企業で働く目的意識
6.異文化適応行動

このような情報が可視化されていることで、採用面接をする前に相手のことをある程度データ上で知ることができるため、より人材の見極めがしやすくなるだけでなく、自社ではどういった人材を採用したいかというターゲットとなる人物像についても社内で共通認識を持つことができるようになります。

A社では、CQIを導入したと同時に採用基準や面接ルールを新たに定めました。CQIレポートを活用して面接することで、相手の考えを読み取りやすくなったことはもちろん、複数いる面接官が共通認識を持って面接を行うことができるようになったため、採用活動が圧倒的にスムーズになったと言います。

人材の採用に関しては日本人の採用であっても外国人であっても相手の本質が見えないと不安が募るばかりですが、このように感覚的な情報ではなく定量的な情報が可視化され、それをもって採用選考を行うことができれば「見えないことへの不安」を取り除き、積極的な採用活動への新たな一歩を踏み出すことができるのではないでしょうか。

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