COLUMN

ダイバーシティ&インクルージョンとは(まとめ)

5.ダイバシティ&インクルージョン

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D&Iとは

ダイバーシティ&インクルージョンとは、ダイバーシティは人材の多様性を、インクルージョンは包摂を意味し、「組織の誰もが多様性を受け入れられ、尊重されることにより、最大限の能力を発揮し、その成果が企業の成果として現れている状態」をさします。

変化の激しい現代において、企業が存続・成長していくために、人材の多様化が進められてきました。しかし、多様な人材を確保するだけでは、人材の多様性を活かすことができず、企業の成果がでないどころかマイナスになることが分かってきました。企業の成長には、多様な人材が存在するだけではなく、多様な人材をどうしたら活かすことができるかという視点が重要になってきます。一人ひとりが持つ多様性を存分に発揮できる風土(インクルージョン)があってこそ、人材の多様化は意味をなします。今日では、多くの企業がダイバーシティ&インクルージョンを掲げ、人材の多様性を活かす取り組みを進めています。

D&Iが求められる理由とは

グローバル化・急速な技術の進化・労働力不足・消費行動の変化など、企業を取り巻く環境は絶えず変化を続けています。そうした環境に対応し、これまで以上に企業価値を高めていくために、企業は人材戦略を日本人男性中心から多様な人材へと変更する必要がでてきました。

しかし現状は、多様な人材を確保したものの、多様性を活かしきれずに成果をだすことができていない企業が多くあります。人材の多様性を企業の成果として活かしていくために、ダイバーシティ&インクルージョン実現への取り組みが求められています。

ダイバーシティとは

「人材の多様性」を意味し、「多様な人材が組織に存在している」状態を指します。ダイバーシティは、本人の意思で変えることのできない表層的ダイバーシティと外見から判断することが難しい個性やアイデンティティの違いである深層的ダイバーシティの二つに分けることができます。グローバル化・労働力不足・消費者のニーズの多様化など、企業を取り巻く環境が急速に変化していくなかで、多様な人材の確保は、企業における重要な人材戦略となっています。

※詳細はこちら⇒ダイバシティの4つの効果・7つの行動・事例

インクルージョンとは

1 インクルージョンとは

インクルージョンとは、日本語訳をすると「包括、包摂」といった意味合いになります。一方で、インクルージョンの反対語はエクスクルージョン(exclusion)であり、「排除、隔離」といった意味を示します。したがって、「インクルージョン」とは、「排除しないこと」「仲間はずれにしないこと」と捉えていただくと良いでしょう。すなわち、組織で働く誰もが、「組織に受け入れられ、尊重されていると感じ、最大限に能力を発揮することができている状態」を指します。

今日、グローバル化への対応や労働力確保、イノベーションによる新たな価値創造の期待から、人材の多様化が進められてます。しかし実際に、人材の多様性を活かして、期待される成果をだすことができている企業はそう多くはありません。なぜなら、従業員一人ひとりが安心して、自信をもって、自らの「違い」をだすことができる環境がなくては、多様性を発揮することができないからです。インクルージョンは、人材の多様性を活かす環境を生み出し、企業に様々な利益をもたらします。

※詳細はこちら⇒インクルージョンのデメリット・効果・事例

2 インクルージョンを実現する要因、ユニークネス・ビロンギングとは

「人材の多様性を活かして企業価値を高めていく」ダイバーシティ&インクルージョンの取り組みにおいて、いま、ユニークネス(独自性)とビロンギング(帰属意識)が注目されています

ユニークネスは、「他の人とは異なる独自の能力」を意味します。組織の一人ひとりがもつ多様性を活かした独自性、異なる多様性をもつ者同士の相乗効果によって生まれた独自性は、企業の強みとなります。

また、ビロンギングは、「企業の一員であるという集団に属している意識」を意味します。

ビロンギングが高い社員は積極的に仕事に取り組み、意欲的です。そのため、離職率は低下し、定着率が上昇します。

従業員のユニークネスとビロンギングのを高めることで、ダイバーシティ&インクルージョンを実現させましょう。

※詳細はこちら⇒インクルージョンの要因、ユニークネス・ビロンギングの取り組み事例

3 インクルージョンを推進する手法、インクルーシブリーダーシップとは

「組織の誰もがありのままの自分を受け入れられ、尊重されていると感じ、能力を最大限に発揮することができる」インクルージョンの文化を組織に浸透させるための鍵となるのが、インクルーシブ・リーダーシップです。インクルーシブリーダーシップとは、これまでのような絶対的な存在の上司が大勢の部下を引っ張っていくのではなく、メンバー一人ひとりのリーダーとしての資質を引き出しながら、皆で組織を引っ張っていくスタイルのリーダーシップ概念です。

インクルーシブリーダーシップの元では、メンバー一人ひとりが責任感を持つようになり、モチベーションやエンゲージメント、パフォーマンスが向上するなど、組織にとって多くのメリットをもたらします。ダイバーシティ&インクルージョンを推進するうえで、リーダーシップの概念もこれまでのそれと変えていく必要があります。

 ※詳細はこちら⇒インクルージョンを推進するリーダーシップの6つの特徴・効果

D&Iの次の概念、DEIとは

ダイバーシティ先進国の米国企業では今、ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン(DEI)が推進されています。「エクイティ」とは公平のことであり、組織がすべての従業員のスタート地点が同じではないこと、ある人にとっては利点になることが別の人には障壁となることを理解し、その不均衡を是正し、対処することを保証していくことを意味します。組織に公平性が担保されてはじめて、従業員は組織に受け入れられていると感じ、能力を発揮することができます。公平性の担保は、ダイバーシティ&インクルージョンを実現する前提となります。

※詳細はこちら⇒D&Iの次の概念DEI・メリット・5つの戦略

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